コービーをレイカーズに送り込んだ男——アーン・テレムが語るエージェント人生とNBAの未来
ドレイモンド・グリーンが The Draymond Green Show(2026年9月1日配信)で、ピストンズ副会長アーン・テレムをゲストに迎えた。
The Draymond Green Show(2026年9月1日配信)でアーン・テレムが語った
ドレイモンド・グリーンが The Draymond Green Show(2026年9月1日配信)で、ピストンズ副会長アーン・テレムをゲストに迎えた。
テレムは30年以上にわたりコービー・ブライアント、レジー・ミラー、トレイシー・マグレディらを担当した伝説的エージェントで、2015年にチーム経営へ転身した人物。エピソードではコービーのレイカーズ入りの舞台裏から、ボブ・マイヤーズの原点、次のCBA交渉の核心まで語った。
1996年のドラフトで、高校生コービーはネッツの8位指名が濃厚だった。テレムはジェリー・ウェストと秘密のワークアウトを実施し、ウェストがコービーを高く評価していることを確認した。ドラフト前日、ウェストから13位指名権を確保できるという連絡が入り、テレムはコービー本人に判断を委ねた。
「レイカーズに行きたい、だからあなたを雇った。レイカーズに連れて行ってくれ」
— アーン・テレム [29:55]
普通の選手なら8位で喜んで入団するところを、コービーは5つ順位を落とすリスクを自ら選んだ。テレムはネッツGMジョン・ナッシュとHCジョン・カリパリを説得し、カリパリが「来たくないなら無理に取る必要はない」と判断したことで指名を回避できた。ドラフト当日、ライバルエージェントのデイヴィッド・フォークがカリー・キトルズの8位指名を喜ぶ隣で、テレム側はそれ以上に沸いていた。
「そうだよ、デイヴィッド。袖の中にとんでもなく大きな仕掛けがある。教えないけど、すぐにわかるよ」
— アーン・テレム [35:43]
コービーは13位まで落ち、レイカーズへのトレードが成立した。
テレムはフィラデルフィアの縁でブライアント家と関係を築き、高校卒業直後のコービーに初めて会った。その印象は「高校を出たばかりとは思えない」ものだった。ウィルト・チェンバレンからジェリー・ウェストまで歴代選手の知識を持ち、フィラデルフィアのバスケットボール史にも精通していた。
「ジョーダンに取り憑かれていて、フィルムを何度も見返して、全試合を把握していた」
— アーン・テレム [27:44]
コービーの勤勉さはプレー以外の時間にも及び、ひとつのムーブやショットだけを何時間も繰り返し練習していた。テレムは「史上最高になるという目標に謙虚さは一切なかった」と振り返った。
「何も道を阻むことはできなかった。史上最高になると決めていて、誰が立ちはだかっても叩き潰す姿勢だった」
— アーン・テレム [28:47]
テレムのもとで18年間働いたボブ・マイヤーズは、UCLAのジム・ハリックコーチの紹介でインターンとしてやってきた。テレムがUCLAのロスターを見て「ウォークオンじゃないか」と返すと、ハリックは「今まで雇った中で最高の人材になる」と断言した。
「頭がいい人はいくらでもいる。ボブが他と違うのは謙虚さと共感力、誰とでもつながれる力だ」
— アーン・テレム [49:14]
グリーンはこの話を受け、マイヤーズとの関係がビジネスの理解を深めてくれたおかげで、マックス契約を押し通すより関係性を守る選択ができたと感謝を述べた。
「その関係に傷がつくなら、1,400万ドル、いや4,000万ドル少なくなっても構わない」
— ドレイモンド・グリーン [52:56]
テレムは「テーブルに残した数百万ドルより、その関係がもたらすものの方がはるかに大きい」と応じた。
テレムはエージェント側とチーム側の両方を経験した立場から、次の労使交渉について語った。NBAが他のスポーツより際立っているのは、選手とオーナーが「パイを一緒に大きくする」パートナーシップの精神を共有している点だと強調した。
「双方がゲームを育てるパートナーシップを見失ってはいけない。個別のルール変更は交渉で全部解決できる」
— アーン・テレム [57:27]
NBA Europeの創設や2チームのエクスパンション構想など、リーグは拡大を続けている。テレムはアダム・シルバーを高く評価し、特定の問題で激しい議論になっても双方がコミットしている限りパートナーシップは壊れないと締めくくった。
「勝ち負けではない。ゲームを守り、成長を守り、全員にとって正しいことをする人間だ」
— アーン・テレム [58:27]
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