2026年10月17日(土) / 海外一次情報を日本語で、毎朝更新

The Zach Lowe Show(2026年10月12日配信)でロブ・マホニーが語った

The Zach Lowe Show が選ぶ「今季最も謎な5チーム」――ペリカンズ、ブレイザーズ、ヒート、ジャズ、ラプターズの行方

記事化
/ 3日前

チームニックスシクサーズラプターズピストンズペイサーズバックスヒートナゲッツティンバーウルブズブレイザーズジャズウォリアーズレイカーズペリカンズ

番組zach-lowe

戦術ボード上のマグネットを動かすコーチの手元
イメージ画像(AI で生成)

The Zach Lowe Show(2026年10月12日配信)でザック・ロウがNBA今季の「最も謎なチーム」を語った。

ロブ・マホニーとともに計8チーム以上を取り上げ、ペリカンズのロスター構成の意図不明さ、ブレイザーズのスタイル転換、ヒートやラプターズの立ち位置、さらにピストンズやペイサーズの不透明さまで、シーズン開幕を前にした混乱を掘り下げた。76ersの新スターター初戦やニックスの契約延長棚上げなど週末のニュースにも触れ、86分にわたって東西のチーム事情を一巡した。

ポジェムスキーの5年1億1000万ドルはキャップの10〜12%で「完全にアリ」

ロウはウォリアーズがブランディン・ポジェムスキーと結んだ5年1億1000万ドルのエクステンションについて、サラリーキャップの10〜12%程度でスターター級の金額にも届いていないと評価した。ポジェムスキーは4番手か5番手のスターター、現実的にはシックスマンかセブンスマンで、何でもそこそここなせてIQが高い選手だと位置づけた。ジョー・レイコブとポジェムスキー本人がスーパースター候補のような発言をして一部を苛立たせた件以外に、契約が波紋を呼ぶ理由がわからないと述べた。

「良いバスケットボール選手ですよ。率直に言って、良いバスケットボール選手を必要としているチームにとって、実に手頃な選手です」

— ロブ・マホニー [04:14]

マホニーはポジェムスキーが過去3年間でウォリアーズの誰よりも多くの出場時間をこなしてきた点を挙げ、コートに立ち続けられること自体が契約の根拠だと述べた。一方でウォリアーズの今季については、バトラーやムーディーの不在、ポルジンギスの状態の不透明さなどから「プレーオフを争えるチームがそこにあるとは正直見えない」と語り、ロウもドラフトピックを大量放出するウィンナウ・トレードには反対する立場を改めて示した。約4500万ドルのキャップスペースはあるものの、FA補強よりも一方的なトレードに向いた構成だという見立てで、成績次第ではロッタリーの良い位置を狙える可能性もあると付け加えた。

76ersの新スターター初戦は「最初の6ポゼッションで見たいものが全部見えた」

ロウは76ersのブルックリン戦でのスターティングファイブ初戦を分析した。最初の6ポゼッションだけチャートを書いたといい、フレックスアクション、レブロンからVJエジコムへのアヘッドパスによるレイアップ、レブロンとエンビードのピック&ロール、マキシとエンビードのピック&ポップなど多彩なオフェンスが展開されたと報告した。エンビードはターンオーバーが8つと散々だったが、ディフェンスではそこそこ動けていたと評価した。

「あそこはもう、うまくいかないわけがないくらい素材がそろってると思う」

— ロブ・マホニー [10:23]

マホニーはレブロンを「マクロプロセッサー」と呼び、ポゼッションを整理してボールを正しい場所に届ける司令塔としてチームに大きな違いをもたらすと予想した。ロウも「イーストからニックス以外で決勝に出るチームを一つ選べ」と自分に問いかけたとき、消去法でシクサーズになったと認め、自分が思っていた以上に高い評価を付けている自覚があると語った。ニック・ナースがオフェンスで試みていることは正しい方向だという点では二人の見方が一致した。

ニックスの契約延長棚上げは「ドーランの駆け引き」

ニックスがカール・アンソニー・タウンズ、ジョシュ・ハート、デュース・マクブライドらとの契約延長交渉を棚上げしたニュースについて、ロウは構造的な問題を解説した。シーズン開幕前に合意できないと、タウンズが27-28年に6100万ドルでオプトインしてから段階的に下げる契約延長のルートが消える。これが重要なのはブランソンの大型契約が始まる28-29年にセカンドエプロンが大きな壁になるためだと述べた。ロウはタウンズ側が公平な提案をしていると聞いており、平均年俸5500万ドルが落としどころだと見立てた。

「正直もうこりごりで、リーグで一番強いチームだと証明したばかりのチームが金がないって泣いてるのを見ると特に」

— ロブ・マホニー [15:02]

マホニーはセカンドエプロンの制約を「ブギーマン」(怪物)扱いし、優勝ロスターを現役で証明済みのニックスがコアに適正な契約を出さないのはオーナー側の口実だと批判した。タウンズはメディアデーで記者の質問に冷静に事実ベースで答えただけなのに交渉が棚上げされたことについて、ロウは「少しだけ拗ねた交渉戦術に見える」とドーランの姿勢を指摘した。

ヒートはヤニス加入でもイースト7〜8番手に沈む可能性がある

マホニーの「最も謎なチーム」1チーム目はマイアミ・ヒートだった。ヤニスは依然トップ5〜6の選手でバムもいてスポールストラもいるのに、イーストの層の厚さからカンファレンス7〜8番手に落ち着く可能性があるという認知的不協和を語った。ロウはヤニスが限られた出場でも好調に見える一方、バムとのスペーシングの課題やドリブルからのプルアップシュートの欠如を懸念材料に挙げた。

「11月にヒートがやってるオフェンスのスタイルと4月にやってるオフェンスのスタイルが全然別物になってても驚かない」

— ロブ・マホニー [25:07]

マホニーはスポールストラがリーグで最も適応力のあるコーチの一人であるがゆえに、シーズンを通してチームがどう変貌するか読めないことが「謎」の本質だと説明した。ヤニスが65試合程度を乗り切れるかが鍵で、ヤニスがコートにいればネットレーティングでナゲッツやキャブズと同水準だった昨季のバックスのデータを引き、才能だけ見れば7〜8番手より上のはずだと述べた。ロウは46勝を下回るのも50勝を超えるのも想像しにくいとして、単純にとても良いチームになるという見方を示した。

ジャズは22勝からどこまで上がれるか「全然わからない」

マホニーの2チーム目はユタ・ジャズだった。ケスラーをレイカーズにトレードして短期的に後退した一方、若いガード陣とシュートできるビッグマンを揃えた攻撃力の高さを評価した。ただし昨季22勝からプレーオフ圏まで登り詰めるには長い道のりがあり、数年間の意図的な負けに引きずられて過小評価していないかという疑問を呈した。

「このチームが一体何者なのか、俺には全然わからない」

— ロブ・マホニー [28:21]

ロウはケスラーのトレードについて、健康なナーキッチとはディフェンスで次元が違うケスラーを手放す代わりにレイカーズから断れないオファーが来たと経緯を整理した。ウィル・ハーディを「本当に素晴らしいオフェンシブコーチ」と評価し、シュートが打ててガードのようにプレーできるビッグマンを与えれば高いレベルで得点できるように工夫するだろうと期待を示した。一方でマホニーはパスの問題とリバウンドの弱さを懸念材料に挙げ、ポジションごとのリバウンド平均を上回る選手が誰もいないチーム構成に疑問を呈した。

ブレイザーズはモラント&デイムの共存で「去年と全く違うチーム」に

ロウの1チーム目はポートランド・トレイルブレイザーズだった。昨季はデニー主導のディフェンス重視チームだったが、今季はモラントとデイムを一緒にスタートさせるという全く異なるスタイルへの移行が始まっている。マイカ・ノリ監督は1年契約であることに触れ、ロウは「失うものは何もない、やりたいことをやればいい」と思い切った采配を求めた。

「チームにも試合にも勢いが生まれる。ブレイザーズの浮き沈みはかなり激しくて、毎晩このチームを追いかけてる人たちにとっては、ちょっと気分が悪くなるくらいの波になるんじゃないかと思う」

— ロブ・マホニー [34:02]

マホニーはブレイザーズを、かつてのティンバーウルブズのように1試合の中で8分間オフェンスが崩壊するかと思えば信じられないプレーが飛び出すチームになると予想した。デニーについてはセカンドオプションかサードオプションの役割に戻ることが成長の近道だと述べた。ロウはデイムがどこにいても守らないといけないシューターであることがスペーシングを広げると指摘し、オーバーアンダーは5割前後でプレーイン圏に入ると予想した。

ペリカンズは「毎年最も混乱するチームの年間チャンピオン」

ロウの2チーム目はニューオーリンズ・ペリカンズだった。ザイオンとデリック・クイーンを同時にスタートさせない方針に見え、センターにイブ・ミシエを起用している。先発5人にデジャンテ・マレー、トレイ・マーフィー3世、ハーブ・ジョーンズを並べる構成自体は悪くないが、ベンチにジョーダン・プール、サディク・ベイ、ベン・マスリンなどボールを必要とする選手が溢れており、ロスター全体の意図が見えないと指摘した。

「トレードに出すには良すぎるけど、誰かがトレードで獲りにいくにはリスクが高すぎる」

— ザック・ロウ [40:57]

ロウはザイオンについて、ポイント・ザイオンの時代もポスト中心のピック&ロール多用時代も終わり、ダンカースポットで待つ場面が増えていると述べた。セミエクスパイアリング契約を持つザイオンのトレード先も見つけにくいと分析した。マホニーは昨季のデータからフィアーズとクイーンの若手コンビか、マレーとザイオンのペアか、どちらかがいれば機能したラインナップがあったが両方を混ぜると崩壊すると指摘し、チームに明確に2つの方向性がある中でどちらに向かいたいのか言いにくい状況だと語った。

ラプターズはイースト1位シードもありうるが、カワイの健康が壁

マホニーの3チーム目はトロント・ラプターズで、「自分を引き下ろしてほしい」と告白するほど高く評価していた。ロウはすぐに冷や水を浴びせ、カワイ・レナードが2020年以降プレーオフ2回戦を完走していない事実を突きつけた。ファイナルに行くには3シリーズ勝たなければならず、カワイが核になる限りそのシナリオは予想できないと主張した。

「ハードウッドの上で、汗をかいて、ガチで顔に向かってきて、トランジションでダンクを叩き込んで、際どいルーズボールをことごとくラプターズの有利にひっくり返して——そういうことが僕には刺さる」

— ロブ・マホニー [51:51]

マホニーはスコッティ・バーンズの昨季プレーオフでの爆発的な強度を「リーグ全体で最も重要な出来事のうちの3つか4つの1つ」と称え、ジェームズ・ハーデンやドノバン・ミッチェルをマークしながら見せた肉体的・精神的な切迫感は稀にしか見られないギアだと熱弁した。コリン・マレー・ボイルズについても「数年にわたってオールディフェンシブチーム級の選手に見える」と評価し、カワイの存在でハーフコートクリエイションが加わればイースト1位シードもありうるとまで踏み込んだ。ロウもレギュラーシーズンの勝ち星という意味ではその見方に納得しつつ、プレーオフを勝ち抜く前提としてのカワイの健康問題は譲らなかった。

ピストンズは60勝の翌年にトップ16から漏れる可能性がある

ピストンズについてロウは、昨季60勝したものの、イーストの戦力充実とエイサー・トンプソン&ジェイレン・デュレンの2人が完全なノンシューターである構造的課題を指摘した。ジョン・コリンズのフィットは未知数で、ロン・ホランド2世の来季のチームオプション1150万ドルについても、プレーオフで使えなかった選手に自動で行使するとは言い切れないと述べた。

「個人としてはこれだけ多くの選手がさらに良くなるはずなのに、それでもピストンズはチームとしてのレギュラーシーズンの結果という意味では明らかに悪くなると思う」

— ロブ・マホニー [69:29]

マホニーはトバイアス・ハリスからジョン・コリンズへの変化をダウングレードと評し、プレーオフレベルではトップ6に入れない可能性があると同意した。ロウもリーグ内の複数の関係者から「ピストンズは今年トップ16に入れない」という声が出ていると明かし、昨季60勝のチームに対してそう言われること自体がイーストの競争激化を象徴していると述べた。スティーブ・ナッシュとの会話にも触れ、2人のノンシューターをコアに据える賭けが機能するにはエイサーのボールハンドリングやデュレンのパス能力など多くの要素が同時に成長する必要があると語った。

86分にわたるエピソードは、今季のNBAが上位以外のほぼすべてのチームに不透明さを抱えていることを浮き彫りにした。ロッタリー改革によるタンキング・インセンティブの消滅がレギュラーシーズンの競争をさらに激化させるというロウの指摘は、ここで挙がった「謎なチーム」の多くに直接影響する話でもある。開幕後の序盤20〜30試合で、各チームの輪郭がどこまで見えてくるかが最初の注目点になる。

この記事に出てくる用語

用語解説