NBAヨーロッパ進出構想、交渉の現在地
ユーロリーグCEO「NBAから正式な合併提案は届いていない」と明言
ユーロリーグのブエノCEOがNBAから正式な合併・提携の提案は届いていないと表明した。NBAは来秋の欧州リーグ開幕を計画する一方、ユーロリーグも独自に24チームへの拡張を進めている。
ユーロリーグのチュス・ブエノCEOは、NBAから合併や提携に関する正式な提案は現時点で届いていないと明らかにした。The Athleticへのメールで「NBAから、提携や協業がどのような形になりうるかについて、何も受け取っていない」と述べた。
NBAのアダム・シルバー・コミッショナーも17日、両者の協議は継続中としつつ、正式な提案の提出には至っていないことを認めている。
NBAが描く欧州リーグ構想
NBAは来年秋、FIBAと連携して欧州で16チーム制のリーグを立ち上げる計画を進めている。うち12チームは常設フランチャイズとし、ロンドン、パリ、ベルリンなど主要都市にチームを配置する方針だ。オーナーシップにはACミラン、レアル・マドリード、パリ・サンジェルマンの母体グループが関心を示しているという。
シルバーは「ユーロリーグとの交渉の状況にかかわらず、来夏には市場に競争を導入することが重要だ」と語り、「NBAヨーロッパは一生に一度の機会だ」と強調した。NBAは自らが参画するリーグの運営権を握りたい立場であり、この姿勢がユーロリーグの前指導部との交渉を難航させてきた経緯がある。
ユーロリーグ独自の拡張計画
ユーロリーグはNBAとの対話と並行して、独自の拡張路線を進めている。従来のライセンス保有者モデルから常設フランチャイズ制へ移行し、全24チーム体制を目指す方針だ。すでにナポリが新規加盟クラブとして承認された。
ブエノによると、拘束力のある拡張入札の総額はおよそ9億1820万ドル(約1340億円)に達しており、10月6日にオーナー会議で各入札案が提示される予定だ。「フランチャイズ化と拡張計画はNBAとの対話と並行して進めている。両者の計画がどう交差しうるかを判断する段階にはまだない」とブエノは述べた。
交渉の行方
双方は協業への前向きな姿勢を示しつつも、具体的な条件には踏み込んでいない。ブエノは「NBAから具体的な提案が届けば慎重に検討し、必要に応じてオーナーに諮る」と語っており、正式提案があれば検討する用意はあるとした。NBAが欧州リーグの運営権を求める立場と、ユーロリーグが独自路線を維持する姿勢の間で、今後の交渉がどう展開するかが注目される。