スポエルストラHCがヤニスに攻撃性の維持を求める、ウェイドの適応を引き合いに
ヒートのスポエルストラHCがヤニス・アデトクンボの加齢に伴うプレースタイルの進化について語り、ドウェイン・ウェイドを引き合いに攻撃性を失わない重要性を強調した。
ヒートのインタビュー(2026年9月28日)でエリック・スポールストラが語った
チームヒート
Miami Heat インタビュー(2026年9月28日配信)でエリック・スポールストラHCが新シーズンに向けたチーム構想を語った。
ヤニス・アデトクンボのトレードを軸に大型補強を敢行したヒートがトレーニングキャンプ初日を迎えるにあたり、オフェンスの方向性、ディフェンスの再構築、ベテランと若手の役割分担、そしてチームケミストリーの育て方まで、約27分にわたって踏み込んだ。
記者からヤニスの力を最大限に引き出しつつチームシステムも成立させる両立について問われると、スポルストラは明確な意図を示した。ヤニスをリーグ最高の選手という議論に再び入れることが目標であり、ミルウォーキーでの圧倒的な個の力を制限するつもりはないと語った。
「彼を後退させるためにここへ連れてきたわけじゃない。できる限り彼の強みを最大化し、できるだけ居心地よくいてもらいたい」
— エリック・スポールストラ [03:00]
同時に、スポルストラは「上積み」の意味を具体的に説明した。ゲームに何かを付け加えるというよりも、環境やプレースタイル、ロッカールームの雰囲気がヤニスの中から別のレベルを引き出すことが重要だと述べた。昨シーズン取り組んだオフェンスの原則にはヤニスにフィットする要素が多く、選手のスタイルを壊すのではなく強みを最大化する方針を強調した。
「選手のスタイルを壊したいわけじゃなくて、上積みをしていきたいんです。このビルディングに来た選手たちをより良くできればと思います」
— エリック・スポールストラ [01:28]
スポルストラは選手育成について別の質問でも重ねて触れ、「傍観者でいるつもりはない」と断言した。ベテランにもルーキーと同じように成長を求め、得点やスリーの本数だけでなくロッカールームを底上げする部分での成長を期待していると述べた。
昨シーズン、ヒートのディフェンスがトップ10圏外に落ちたことを受け、記者が元DPOY(最優秀守備選手)のヤニス加入によるディフェンスへの影響を尋ねた。スポルストラは、シーズン残り1か月ほどの時点では上位5〜6番手にいたのに終盤で崩れた悔しさに触れつつ、ヤニスのディフェンス面での価値を詳細に語った。
「弱サイドのディフェンダーとして非常に頭が良く、ボールに対してもチャレンジを厭わない。本当にディフェンスを大切にしている選手です」
— エリック・スポールストラ [10:05]
バムとヤニスのディフェンスでの共存を掘り下げる質問に対しては、ペイントエリアの支配が最優先だと明言した。ペースとスペース、3ポイントシュートが語られる時代でもペイントで圧倒されれば全てが崩れると指摘し、パット・ライリーが何十年も言い続けてきた「インサイドアウト」のディフェンス構築をこの2人を軸に実現すると説明した。
「ペイントで圧倒されていたら、そのあとすべてが崩れてしまいます。だから出発点として、そこに重きを置くフィジカルでタフなフロントコートの選手が2人いるのは大きい」
— エリック・スポールストラ [13:51]
ペリメーターの選手にはバムとヤニスが後ろにいることを信じてアグレッシブに守ってほしいとしつつも、インサイドだけに任せてペリメーターが楽をする関係は認めないと釘を刺した。
オフシーズンのニコラ・ヨビッチの成長について問われると、スポルストラはスキル面よりもメンタル面の変化を重視する姿勢を見せた。ヨビッチの汎用性はどのチームにもフィットできるレベルだと評価しつつ、退団時のミーティングで伝えた課題は「うまくいかない時のリアクション」だったと明かした。
「シュートを何本か外したり、取り消したいプレーをしてしまったくらいで、世界が終わったかのようなボディランゲージを見せる必要はない」
— エリック・スポールストラ [06:15]
セルビア代表の予選で素晴らしいプレーを見せたことにも触れ、勝てるプログラムに何年も関わってきた経験は大きいと評価した。スポルストラ自身も「成長に対して我慢が足りないと感じる瞬間がある」と認めつつ、ヨビッチがこの夏に粘り強さと責任感を示したことに手応えを感じていると語った。チームがポテンシャルを発揮するためには、ヨビッチだけでなく多くの選手が自分の汎用性を表現することが求められると付け加えた。
平均年齢がほぼ30歳となるロスターについて、スポルストラは前向きな見方を示した。優勝経験者が複数いること、負けず嫌いなタイプAの性格の選手が揃っていることを挙げ、失意のシーズンを経験してきた記憶も含めて全てをこのロッカールームに持ってきてほしいと求めた。
「自分のエゴも、競争心も、タイプAの個性も、失意のシーズンを経験してきた記憶も持ってきて、このロッカールームを見渡して、これは別の機会だと理解してほしい」
— エリック・スポールストラ [08:21]
一方で若手の存在も忘れないと強調した。ベテランにはメンターとしての役割を期待しつつ、若手がデプスの核になるとも述べた。シーズンのどこかで「なんであの選手がこんなに活躍できたんだ」と驚く場面が出てくるはずだと予告し、ベテランの影響力と若手の台頭の両方が必要だと締めた。ルーキーのコンウェルについては「すでに抜群のシューター」と評価し、ルイビル大での役割とは異なるが様々なラインナップにフィットできる力があると語った。
デイビオン・ミッチェルが今オフに体脂肪を落として体を絞ったことについて、スポルストラは退団時のミーティングでのやり取りを明かした。パット・ライリーとスポルストラの前でミッチェル自身がコンディションの課題を言い出したのであり、事前に指摘されたわけではなかったという。
「退団時のミーティングでパットと私の前で自分から言い出してきたんです。事前に私たちが話し合っていたわけでもないのに、彼自身がわかっていて、主体的に動いていた」
— エリック・スポールストラ [18:11]
プレーイン・トーナメントでは最高の選手の一人だったと振り返り、コンディションが上がればディフェンスでもオフェンスでもさらに多くのプレーができると期待を示した。もう一つの成長軸としてリーダーシップを挙げ、以前は「何とかフィットしようとしていた」ミッチェルが、この夏は選手たちをまとめて会いに行き、自分の個性をもっと表現するようになったと語った。次のステップは「みんなが約束したことに対して責任を持たせること」だと指摘した。
クレイ・トンプソンとアンドリュー・ウィギンズの元チームメイト同士の合流について問われると、スポルストラは2022年の優勝と悔しいシーズンの両方を経験した知恵を評価した。ただし「ここでは自分たちだけのストーリーとカルチャーを作りたい」とも述べ、過去の栄光をそのまま移植するのではなく新しい環境で活かす方針を示した。
「彼も、新しい経験、似たようなものをまた作れるかもしれないという可能性にわくわくできると思う。違うやり方で、違うロッカールームで、違うカルチャーの中で」
— エリック・スポールストラ [16:15]
9月に選手たちが自発的に行った合同ワークアウトやチームビルディングについてはその意義を認めつつも、チームの絆は一夜にしてできるものではないと釘を刺した。全員が本気で取り組んでいることを示し、互いに結果を出して鼓舞し合って初めて本当の信頼が生まれると語った。
「でも深い深い絆は、競争の中でお互いのために存在することを通じて生まれる。そして互いに頼れるとわかること」
— エリック・スポールストラ [26:19]
バム・アデバヨの重要性についても改めて強調し、昨シーズンのキャリア最高の得点記録やコートにいるときといないときのディフェンスの数字の差を挙げた。ヤニスとバムの2人をチームのハブとして機能させ、その多才さを最大限に引き出したいと語り、トレーニングキャンプ初日に向けた決意をにじませた。
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